新たな映像作家の誕生「69 sixty nine」について

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69 sixty nine
69 sixty nine
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1969年の長崎・佐世保を舞台に、女の子にモテたい一心で学校のバリケード封鎖まで行なってしまう高校生たちの姿をエネルギッシュに描く痛快青春ストーリーである。

トグサ的評価:★★★星半分☆




雑誌「映画芸術」で、この映画の話題が取り上げ、編集長でもあり脚本家でもある荒井晴彦が、彼は全共闘人間で非常にうるさい人であるが脚本家としては優れていると思います、彼は「この映画は、70年安保の真実の若者を描いていない。」と言い、この映画は全くなっていないと評価し、また、盟友と思っていたプロデューサー(誰かは忘れました。多分、伊地智啓)の裏切り行為であるとも述べていましたが、僕は、そもそも、この映画は、そういう事を狙っていない一つのアプローチとして成功した優れた作品であると思います。


宮藤官九郎のユーモアあふれた作品は、僕は気に入っているのですが、正直、最初の方、高校をバリ封して、彼ら“跋折羅団(バサラ団)”の一人が大便を我慢できず、妻夫木聡や安藤政信に乗せられるままに校長室の机に汚いうんこをするまでは、ギャグの演出方法が下手で上滑りしているのではないかと思いながら観てたのですが、校長室のうんこ事件で思わず笑ってしまったから、この映画のリズムに乗せられました。




監督の李相日は、自主映画時代から独特の映像表現を高く評価されており、この映画でも幾つか革新的な映像表現を試みていますが、全て成功しているとは思いませんが、例えば、学校のマドンナ、憧れのレディ・ジェーンこと松井和子と妻夫木聡が綺麗な花が沢山咲いている場所(これを菜の花畑というのかどうか僕には分かりません)でデートする場面で、今までの映画ならマドンナ松井和子、彼女は非常に清楚で上品な性格である、に着せる服は、彼女の性格を反映させるはずですが、この映画で李相日は、マドンナ松井和子に非常にカラフルで思い切った服を着せている点から見ても李相日は、今までの世代の監督とは違う独特の革新的な映像センスを持っていることが伺える。

この映画は、70年安保の時代背景を借りた現代若者の青春を上手くかつ面白く表現する事に成功した素晴らしい作品だと僕は思う。
だいたい、全共闘が言っていた意味不明な言葉は、この映画で出てくる「なんたら、かんたら。」に過ぎない。
この映画を独自のセンスで成功させた李相日は、日本映画の次の時代を担う素晴らしい監督であり、その事はまるで大森一樹の「ヒポクラテスたち」等のようにラストに出演者のその後人生を紹介するようなスタイルをとりながら、最後の最後に言う主演の妻夫木聡にも現れていると思う、今後の作品に期待しております。

ヒポクラテスたち
ヒポクラテスたち
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<スタッフ>
監督:李相日
原作:村上龍
脚本:宮藤官九郎 主な作品 「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004)、「ピンポン」(2002)、「GO」(2001)
出演:妻夫木聡、安藤政信、柴田恭兵、井川遥、岸部一徳、嶋田久作

新装版 69 Sixty nine
新装版 69 Sixty nine
村上 龍

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新たな映像作家の誕生「69 sixty nine」について” への6件のフィードバック

  1. 69 sixty nine

    1969年、佐世保。佐世保北高校3年のケンは、仲間のアダマやイワセと屋上で掃除をサボっているとき、フェスティバルの開催を思いつく。彼は、そこで上映するための映画をつくり、高

  2. こんにちは。TBありがとうございました!
    クドカンの作品はユーモアがあって面白いですよね♪

  3. 69 sixty-nine

    青春とは、ハッタリ? 評価:♡♡2004年7月18日鑑賞(名古屋・ピカデリーにて)。クドカン脚本だから、おもしろそうと思って行ってきました。内容:1969年、長崎の佐世保。高校生・矢崎剣介=ケン(妻夫木聡)はいつものように掃除をサボり、

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