これは、娯楽映画の傑作だ!
「ミスティック・リバー」(2003)を書いた脚本家ブライアン・ヘルゲランドの脚本をクエンティン・タランティーノの脚本「トゥルー・ロマンス」(1993)を映像化してから乗り乗っているトニー・スコットが監督し、見事な娯楽作品に仕上がっています。
トグサ的評価:★★★★★
マイ・ボディガード 通常版
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現在、中南米や東アジアにおいて、主に裕福な外国人への誘拐ビジネスが横行しているといわれる。
この物語も、そんな国のひとつメキシコでの物語である。
ストーリーは、米軍の対テロ部隊に所属して16年に渡り暗殺の仕事を続けてきた元CIAの特殊部隊員デンゼル・ワシントン、彼は、そういう過去を持つせいか心を閉ざし、生きる希望を見失っており、酒に溺れるような生活を続けている。
そんな彼に、実業家の9歳になるいたいけな娘ダコタ・ファニングの“ボディガード”の仕事が舞い込む。
最初は、この仕事に乗り気でなかったデンゼル・ワシントンであったが、ダコタ・ファニングの無邪気な笑顔や素直なやさしさに触れるうちに打ち解け、彼女に歴史をを教えるほどまでになった。
デンゼル・ワシントンは彼なりにダコタ・ファニングの事を愛するまでになった。
ここまでが、この物語の前半部分である。
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<中盤部分のストーリーを書いています>
そんなダコタ・ファニングが、ある日、汚職警官まで巻き込んだ組織的集団によって誘拐現場に居合わせたデンゼル・ワシントンの必死の抵抗もむなしく誘拐されてしまう。
デンゼル・ワシントンが病院で怪我を治療している間に、事件は身代金受け渡しの失敗に終わり、その結果、犯人一味のボスの弟が警官に殺され、ボスは、「もう娘はどうなっても知らない。」と言って電話を切る。
それを知ったデンゼル・ワシントンは、「この事件に関係した連中やこの事件で甘い汁を吸った連中に痛い目をあわしてやる。」と言って復讐に立ち上がる。
ここからデンゼル・ワシントンの犯人一味への復讐が始まるのであるが、その描写は激烈を極め、まるで前半部分と違う映画を観ているようだ。
北野武は、暴力シーンを非常に痛さを感じさせるよう描いてると公言しているが、この映画に出てくるデンゼル・ワシントンが犯人一味を一人ずつ拷問していくシーンは、見ているこっちも大変、痛さを十分に感じさせる。
僕は、それは北野映画以上だと思います。
デンゼル・ワシントンが犯人一味を追い詰めていく中で、この誘拐事件の驚くべき真実が明らかになるが、それは見てのお楽しみ。
<スタッフ>
監督は、「トップガン」(1986)みたいなつまらない映画で有名になったトニー・スコットではあるが、「ザ・ファン」(1996)、「エネミー・オブ・アメリカ」(1998)、「スパイ・ゲーム」(2001)などの質の高い娯楽作品を撮っており、最新作には「ドミノ」(2005)がある。
トニー・スコットは、デビューした当時から「エイリアン」、「ブレードランナー」等を撮っている兄のリドリー・スコットと比較され、独自の映像センスが評価されているリドリー・スコットよりもかなり低い評価を受けていたのではあるが、僕は、「トゥルー・ロマンス」(1993)以降の一連の質の高い作品群をみると兄のリドリー・スコットを超えたのではないかと感じています。
原作はA・J・クィネルのベストセラー小説『燃える男』。
誘拐される少女ダコタ・ファニングは、「I am Sam アイ・アム・サム」で有名になった子役である。
4 thoughts on “娯楽映画の傑作「マイ・ボディガード」”
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