とても外国人が監督したとは思えない!渡辺謙主演「硫黄島からの手紙」

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この「硫黄島からの手紙」は、外国人による映画とは思えない!
この「硫黄島からの手紙」は、硫黄島の戦いを日本側から見たものだが、とても外国人であるクリント・イーストウッドが、監督したとは思えないような、当時の日本人のあり方を描いた作品である。

「ラスト・サムライ」も、外国人が日本人を描いていて、それまでのどこかピントのずれた日本人像を描いていたハリウッド映画から大きな飛躍をもたらしたが、ロケーションが確かオーストラリアだったか、そこに描かれていた日本は、熱帯雨林などがあり、少し違和感を抱いたのも事実である。
しかし、カリカルチャーされ続けた日本人が、「ラスト・サムライ」では、武士の真髄とまでも行かなくても、大きく飛躍していた。
しかし、「ラスト・サムライ」は、やはりどこか外国人の監督の印みたいなものがあった。



しかし、この「硫黄島からの手紙」は全く違う。
まるで日本人監督による日本映画のように、日本人の俳優の喋るセリフに、日本人である僕が観て全く違和感がないのだ。

これは、おそらく翻訳という作業がありつつも資料を丹念に読んだであろう脚本家・ポール・ハギスによるところが大きいと思う。

監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド、スティーヴン・スピルバーグ、ロバート・ロレンツ
製作総指揮:ポール・ハギス
原作:栗林忠道 『「玉砕総指揮官」の絵手紙』(小学館文庫刊)吉田津由子(編)
原案:アイリス・ヤマシタ、ポール・ハギス
脚本:アイリス・ヤマシタ
撮影:トム・スターン
美術:ヘンリー・バムステッド、ジェームズ・J・ムラカミ
衣装デザイン:デボラ・ホッパー
編集:ジョエル・コックス、ゲイリー・D・ローチ
音楽:クリント・イーストウッド

出演:渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、松崎悠希、中村獅童、裕木奈江

 
オフィシャルサイト:父親たちの星条旗 | 硫黄島からの手紙




<映画の感想>

日本人兵士らの家族への手紙が発見されたとはいえ、この硫黄島の戦いは、玉砕を命じられたため、日本側の生存者がほとんどいず、おそらくほとんど想像を元に脚本化されたと思われるが、日本側から見た硫黄島の戦いを淡々と描いていくのであるが、その事自身が、この映画を反戦映画としている稀有な作品である。

特に我々と近い合理精神の持ち主であるアメリカ帰りの栗林忠道中将(渡辺謙)とオリンピック選手のバロン西(伊原剛志)が、何とか善戦しようと悪戦苦闘するが、悲惨な末路を辿っていくのを見ると、戦争というものを深く考えされ、心底、あの時代に生まれずに良かったと胸をなでおろした。


渡辺謙の存在感もそうだが二宮和也の演技が素晴らしい!

クリント・イーストウッド監督が、わざわざ二宮和也のために役柄の設定の年齢を下げてまで、二宮和也を使ったと言われるだけある。
アカデミー賞助演男優賞の呼び声もだてではありません。
また、伊原剛志の凛々しい演技も良かった。

2006年の外国映画マイベスト1は、「硫黄島からの手紙」で決まり!

トグサ的評価:★★★★星半分

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とても外国人が監督したとは思えない!渡辺謙主演「硫黄島からの手紙」” への25件のフィードバック

  1. 硫黄島からの手紙

    クリント・イーストウッド監督の2部作『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』。本作は日本側から見た硫黄島の闘いを描き、そこで何か起こったのか、兵士たちは何を思って闘ったのか、

  2. ラストサムライ(いまさらですが 笑)

    天気が悪い日には、部屋でのんびり映画鑑賞がいいんじゃないでしょうか(笑)その日はあまり天気が良くないから、二人でのんびり部屋でDVDでも見てのんびり過ごそうって話になりました。天気予報が、確実に雨だったので、その日はおとなしくしていようという話になり

  3. 生活臭漂うシネコン。

    やっと「硫黄島からの手紙」を観てきました。爆撃シーンの迫力がもの凄くて、その度に手がギュッとドラえもん状態。日本と違って火薬の量が違うのね、きっと。お金かかってそうです(笑)。映画の雰囲気は「アメリカナイズされた日本映画」って感じでした。何て言うんで

  4. 菊地凛子、助演女優賞逃す

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  5. 中村獅童ついに新居に引越し

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  6. 映画「硫黄島からの手紙」を見ました!

         ―「散るぞ悲しき」と「硫黄島からの手紙」― 先日、梯久美子「散るぞ悲しき」について、読後感想を書いたら、何人かの方から、クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」を見るように勧められました。 そこで、先日書いたイオン浦和美園SCの中に

  7. アカデミー 菊地凛子がノミネート

    第79回アカデミー賞の候補が1月23日、ロサンゼルスで発表され、女優の菊地凛子さんが「バベル」の演技で助演女優賞にノミネートされました。菊地凛子さんって…

  8. 硫黄島からの手紙

    硫黄島戦で2本の映画を作ったイーストウッド監督ですが、イーストウッド監督そのものが良かったように思います。渡辺謙さんのプレミア舞台挨拶です。僕はこの映画は日本映画だと言い続けています。僕たちが忘れ去ろうとしていた日本の歴史を、クリント・イーストウッド

  9. これを知らずにmix○(SNS)やってていいんですか???

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  10. 『硫黄島からの手紙』

    感動度[:ハート:][:ハート:]         2006/12/09公開  (公式サイト)泣き度[:悲しい:][:悲しい:]残虐度[:撃沈:][:撃沈:][:撃沈:]満足度[:星:][:星:][:星:][:星:] 【監督】クリント・イーストウッド 【製作】クリント・イーストウッド /

  11. 売れ続けています。

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  13. >死魔さん、こんばんは~^^
    「硫黄島」いいよね。昨年の外国映画マイベスト1です。
    「武士の一分」も観たよ^^
    いや~盲目になってからのキムタクの演技が良かった。
    ただのアイドルじゃないねぇ。ホント。

  14. ついでと言っては何だが 武士の一分も見てきました
    キムタク かっこいいね~w
    正統派二枚目だったら 稲垣のほうだろうけど キムタクには 独特の色気あるね
    後 目 いいよ~ 女が騒ぐの解る いい男だ
    後 一番印象に残ったのは 笹野さんかな
    名わき役だね
    あと 山田監督 流石 寅さんなどを取ってきた日本を代表する監督
    笑いを誘う演出を 自然に取り入れながら物語を盛り上げて行く
    決闘シーンも 大げさなアクションや SFX等を 使わないんだけど かっこいい
    この作品も すばらしかった

  15. 見てきましたよ
    しかし アメリカ人の監督と 脚本家により こうした映画が作られるとは思わなかった
    でも 日本人監督がもしこの映画を作っていたら果たして これだけすばらしいものが出来たろうか?
    かえって アメリカ人だからこそ出来たのかもしれないと思った
    しかし 自分はまだ C・イーストウッドと言えばダーティー・ハリーのイメージが強いので 彼がこうも幅広い作品を製作・監督していることに 驚きを感じています
    多分 アカデミー賞とるでしょう この作品 すばらしい映画だと思います
    父親達の星条旗は DVDが出たら見ようと思ってます

  16. 硫黄島からの手紙 / アメリカの目線

    サンフランシスコの、エンバカデロセンターシネマという小さなアートシアターで、「硫黄島からの手紙」を再鑑賞。一本の映画を二度観るのは、今年初めてである。最初の記事はこちら。劇場はほぼ満席。映画の性

  17. 「硫黄島からの手紙」レビュー

    「硫黄島からの手紙」についてのレビューをトラックバックで・集しています。 *出演:渡辺謙、二宮和・、伊原孫志、加瀬亮、中村獅童、他 *監督:クリント・イーストウッド 感想・評価・批評 等、レビューを卒む記事・ブログからのトラックバックをお待ちしています。お

  18. 硫黄島からの手紙(評価:☆)

    【監督】クリント・イーストウッド【出演】渡辺謙/二宮和也/伊原剛志/加瀬亮/裕木奈江/中村獅童【公開日】2006/12.9【製作】アメリカ【ストーリー】1944年6月。陸軍中将の栗林忠道は硫黄島へとやって

  19. ハリウッド ゴシップ  

    ハリウッド ゴシップ 。  大 好き です。いやー、面白いですよね。 ハリウッド ゴシップ 。歌手のブリトニー・スピアーズ、セレブのパリスヒルトンなど、面白く愉快なハリウッド ゴシップをご紹介します。

  20. サラバンド&硫黄島by宮城正樹さん

    「試写室だより封切はこれからだ!」第九号。映画を見るプロが選んだ来年1月封切映画の表ベスト&裏ベスト。田中千世子さん、黒田邦雄さん、宮崎祐治さん、河原晶子さんに続き、大阪の映画&音楽の批評・分析家宮城正樹さんからご回答が届きました。キネマ旬報などにご

  21. 礼節の極み「硫黄島からの手紙」

    「硫黄島からの手紙」注・内容に触れています。最も衝撃的なことは、これは紛れもなく「ハリウッド映画」(イーストウッド監督作品は正確にはハリウッド映画と呼べないかもしれないが便宜上ハリウッド映画と表記して

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