邦画

[ 映画レビュー ] 吉田喜重監督『告白的女優論』 テーマとして申し分ない。決して、面白くない映画であるため、惜しいです。

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世間的には、吉田喜重という監督は知られていないが、僕は、ファンである。

吉田喜重監督は、大島渚監督、篠田正浩監督と共に松竹ヌーベルバーグの一人である。

予告動画

DVD

あの頃映画 松竹DVDコレクション 告白的女優論

映画データ

製作国

日本

製作年

1971年

上映時間

126分

<解説>

女優とは何か?
この作品は、映画「告白的女優論」に出演することになった三人の女優の、撮影二日前の生活を追いながら、三つの物語が同時進行するスタイルをとっている。

この告白的テーマに浅丘ルリ子、岡田茉莉子、有馬稲子の三女優がみずからの女優キャリアとイメージを賭け、人間に隠された様々な欲望・葛藤を表現しながら「女優」というテーマに挑戦する。




スタッフは「煉獄エロイカ」と同様、脚本吉田喜重と山田正弘。監督は吉田喜重。
撮影は長谷川元吉がそれぞれ担当。

告白的女優論 : 作品情報 – 映画.com より。

<スタッフ、キャスト>

監督 吉田喜重
脚本 吉田喜重 山田正弘
製作
吉田喜重 岡村精 勝亦純也 磯田啓二

出演

浅丘ルリ子、赤座美代子、木村功、稲野和子

告白的女優論 : 作品情報 – 映画.com より。

[映画レビュー]

テーマとして申し分ない。決して、面白くない映画であるため、惜しいです。

ゴダールばりの色彩感、アップではなく、広角の多用を試みていれば、21世紀までに、十分通じる本家ヌーベル・ヴァーグの向こうを張る傑作となっていたであろう。

本家ヌーベル・ヴァーグでは、初期ゴダール、トリュフォーらに共通するのは、女優の魅力、女性の魅力を描き出していた事である。
テーマとして申し分ない。

この映画の制作年は、1971年。
「エロス+虐殺」が、1970年。
「煉獄エロイカ」が、1970年。
が、それらシュールな演出、画作りに比べ、この「告白的女優論」の吉田の演出は冴えない。

設定と設定内容は面白い。
が、広角で登場人物を小さく写す方が、観客の感情移入を阻み、女優という虚構世界に生きる主人公らを、上手く描けなかったか。

端的に表すと、ラスト、3人の女優が真っ直ぐ、こちらに歩いてくる場面。
後ろの樹のグリーンの色がくすんでいるため、コントラストとして、女優らが浮かび上がって来ないのだ。

恐らく、この時期、盟友の大島渚は、TVの影響を意識し、アップに舵を切った。
が、この映画では、女優の私的場面以外は、広角で狙った方が良かった。
が、物語を変えて、設定内容を借り、リメイクしても面白い。

女優、女としての性。
演劇的空間。
決して、面白くない映画であるため、惜しいです。

評価

 





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